税効果会計でよく目にする「評価性引当(金額)」は、繰延税金資産の何でしょうか? 「引当」という文字が入っているので引当金っぽく見えますが実は違って、税効果会計の話です。そこで今回は、「評価性引当金額は繰延税金資産の何なのか(=関係)」について、わかりやすく簡単に解説します。
評価性引当金額と繰延税金資産の関係は?税効果会計をわかりやすく!
記事の信頼性
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当記事を読むメリット
繰延税金資産と評価性引当額の関係が理解できるようになります。
記事の目次
今回のブログ記事で解説する主なトピックを紹介します。
繰延税金資産の回収可能性について
「将来の儲け(=所得)を減らす効果があるもの」
これが、回収可能性の意味です。
例えば、こんな前提を置くとイメージできると思います。
・法人税が一時的に認めなかった費用1,000がある
・それを法人税は2年後に認める
・2年後の所得は5,000 (費用マイナス前)
・税率は30%
その2年後は、(費用1,000がなければ)税金が1,500発生するはずだったのに、(費用1,000を追加で認めたことで)税金は1,200になります。
つまり、この費用1,000には将来の税額を300減らす効果があり、「300の回収可能性がある」と判断します。
評価性引当額の意味
「回収が見込めない繰延税金資産の金額」
これが答えですが、簡単な数値例を見ると、イメージしやすいと思います。
こちらの前提で計算します
・法人税は費用1,000を一旦否認
・法定実効税率は30%
そうすると繰延税金資産は300となります。
そしてこのときに、回収可能な金額が90だったとします。
そうすると、評価性引当額は210となります。
繰延税金資産と評価性引当額の関係
簡単な数値例で見るとイメージがつくと思います。
冒頭の数値例を使いつつ、数値で示すと以下の通りです。
①繰延税金資産 : 300
②評価性引当額 :△210
③回収可能性あり: 90
簡単にいうと、こんな感じです。
①:「回収可能性を考えない場合の理論上の繰延税金資産」
②:①のうち回収が見込めない金額
③:回収可能性がある(=B/Sに載せるべき)繰延税金資産
今回のブログ記事はここまでです。
最後におすすめの記事のリンクを貼りつつ、解説を終えようと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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