継続価値はどういうときに使う?注意点も合わせてわかりやすく簡単に解説

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「継続価値ってどういうときに使うのだろう?」ぱっと見、どういうことを意味しているのかわかりにくいですよね。そんなときは「事業計画の有無」で考えるとイメージしやすいです。そこで今回は、継続価値はどういうときに使うのかを、注意点も合わせてわかりやすく簡単に解説します。

継続価値はどういうときに使う?注意点も合わせてわかりやすく簡単に解説

記事の信頼性

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当記事を読むメリット

継続価値の考え方と計算の仕組みが理解できるようになります。

記事の目次

今回のブログ記事で解説する主なトピックを紹介します。

簡単にいうと

会社が途中で事業をやめることを想定せずに企業価値を計算することがあります。

そこで出てくるのが継続価値の考え方です。

会社は中長期計画(以下「事業計画」とします)を作っているので、中長期計画を使いながら企業価値の計算をします。

ここで、中長期計画は通常3〜5年程度を対象としているので、継続価値の考え方が登場します。

継続価値はどういうこと?

事業計画との関係

企業価値評価にはさまざまな考え方があります。

評価の対象会社が将来稼ぐ見込みの利益・キャッシュをベースに評価するのも1つの方法です。

であれば、「対象会社が今後どの程度稼ぐ見込みのか?」についての情報が重要となります。

そこで出てくるのが、中長期計画(=事業計画)です。

つまり事業計画は、企業価値評価をする上でのベースになる情報ということです。

継続価値はどういうときに使う?

事業計画では、3〜5年程度を対象に損益の計画を立てることが少なくありません。

一方、企業価値評価では、3〜5年のみを視野に入れるという発想では行いません。

つまり、両者には差が発生しえます。

事業計画が5年しかカバーしていないからといって、6年目以降を視界に入れずに企業価値評価していいわけではありません。

そんなときに使う概念が「継続価値」です。

つまり、事業計画で5年までカバーしているのなら、その5年が終了した時点での事業価値のことを「継続価値」といいます。

企業価値評価へどう取り込むか?

事業計画がないからといって、事業計画から明らかに飛躍した情報を使うのも、実態と乖離した評価結果となります。

そこで、何らかの補正を事業計画の(最終年度の)金額に加えた情報を使って、企業価値評価の計算をします。

この(補正を入れた)情報を使いつつ、対象会社が事業をやめることを想定せずに計算された評価が継続価値です。

なぜ継続価値が重要か?【図解解説】

理由は2つです。

1つ目は、継続価値も企業価値の構成要素の一部であるということ。

2つ目は、企業価値に占める継続価値の重要性が高いからです。

計算イメージを見ると、納得できると思います。

継続価値のイメージを計算例で解説

それでは、継続価値をどのように計算するのかを、簡単な計算例を使いながら解説していきます。

DCF法の計算を入門解説【ステップ0-1】

継続価値を理解するには、DCF法の入門知識もおさえておきたいところです。

そこで、DCF法の超入門知識を紹介しておきます。

DCF法とは?

フリーキャッシュフローをベースに事業の価値を測る手法です。

各年度別に計算されたフリーキャッシュフローを割り引いて、それを合計して事業価値とします。

イメージはこんな感じです。

【のちほどこちらに図表を入れる予定です】

フリーキャッシュフローとは?

会社へお金を出してくれた株主や債権者に配ることができるお金で、年度別に計算されます。

金利や税金をマイナスする前の利益をベースに計算するので、事業計画をベースに計算されます。

DCF法と事業計画の関係【ステップ0-2】

事業計画がベース

事業計画をベースに各年度のフリーキャッシュフローを計算し、その情報をもとにDCF法などを使って、継続価値を含む企業価値を計算する関係にあります。

つまり、DCF法で計算する上でのベースになる情報ということです。

ロジックの整合性と現実性

継続価値は、後ほど解説する永久成長率のようになんらかの仮定を置いて計算しますが、計算ロジックがそもそも整合していないといけません。

売上高が大きく伸びていく仮定を置いているにもかかわらず、利益が減少していくなら、その背景を説明できるようにしておく必要があります。

売上高が毎期+5%の成長といいながら、計算式を見ると、利益が+5%の成長という仮定をおいて計算されていると、継続価値の計算を間違えてしまいます。

考えられるロジック

対象の会社の状況によってさまざまでしょうが、例えば以下のようなものが考えられます。

事業が当面好調

→売上高が毎期5%成長

成熟事業であり当面は同水準の売上高が想定

→売上高は計画最終期と同額

事業の不透明感が増している

→売上高が毎期5%減少

永久成長率

対象会社が事業をやめないと想定する一方で、相応の成長を見込む場合に使う情報です。

将来の状況を的確に予測することはできないので、何らかの仮定を置いて、「成長率」という形で、事業の成長を加味します。

例えば、5期まで事業計画が作成されていて、6期以降はフリーキャッシュフロー(以下「FCF」とします)が毎期5%の成長が見込まれるといったイメージです。

どのような成長率を想定するかで継続価値に影響が出るので、重要な検討ポイントでもあります。

計算の仕組みの覚え方のスタンス【ステップ0-3】

継続価値はいくつかのステップを経て計算します。

数学の知識を少しだけ使いますが、(数学が得意でない方は)以下のいずれかの対応をしてください。

いずれも、「そういうものだと自分に言い聞かせる」という視点を持つことがベースになっています。

・結論だけ知っておく

・結論をエクセルの計算式にしておく

事業計画を入手する【ステップ1】

継続価値の計算では事業計画をベースに計算します。

つまり、事業計画がないとなにもできないので、(会社が公式に認めている)事業計画の入手がスタートです。

ロジックの通るフリーキャッシュフローを計算する【ステップ2】

フリーキャッシュフローのロジックのところで触れたようなイメージで、論理的におかしくない現実的なフリーキャッシュフローを計算します。

少し難しい用語でいうと、継続可能フリーキャッシュフローの計算です。

例えば、計画最終年度のフリーキャッシュフローが継続可能との検討結果だった場合は、計画最終年度のフリーキャッシュフローが、継続可能フリーキャッシュフローとなります。

永久成長率【ステップ3】

事業計画の対象となる年度以降に、どのような割合で成長が見込まれるのかを計算します。

未来の話なので絶対的な特定の率といったものを把握しにくいので、難しいトピックではあります。

計算式に当てはめる【ステップ4】

【ステップ3】までで把握した情報を使いながら、下記の計算式へあてはめます。

【後ほどここに計算式を入れる予定です】

数学の知識が必要なので、「なぜこの式になるのか?」を知りたい方は別途専門書を読んでみてください。

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継続価値を計算するときの注意点

継続価値は、企業価値に占める割合が高くなりがちなので、間違えるとインパクトが大きくなります。

例えば、先ほど紹介したこちらのとおり、継続可能フリーキャッシュフロー(以下「継続可能FCF」とします)を使って継続価値を計算します。

継続可能FCFは計画最終期のFCFを参考に計算しますが、継続可能FCFと計画最終期のFCFが必ずイコールとは限りません。

仮に両者に差異があった場合、うっかり計画最終期のFCFを使って継続価値を計算してしまうと間違いになるので注意が必要です。

今回のブログ記事はここまでです。

最後までお読み頂きありがとうございました。

後ほど、YouTubeやPodcastで解説する予定です。

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