繰延税金資産の会社分類5を簡単に解説!税効果会計をわかりやすく!

スポンサーリンク
Pocket

税効果会計の繰延税金資産の回収可能性では、「どの会社分類か?」を検討し、分類に応じて回収可能性の考え方が定められています。そこで今回は、「会社分類5」についてわかりやすく解説します。

はてなさん
はてなさん
繰延税金資産の会社分類5って、どんな分類ですか?

内田正剛
内田正剛
「過去も当期も翌期も税務上の赤字」という分類です。図解を使って、詳しく解説しますね!

繰延税金資産の会社分類5をわかりやすく簡単に解説

会社分類をする理由

会社分類5をわかりやすく

税効果会計の繰延税金資産の回収可能性では、「将来税金を払うのか?」ということを検討します。

でも、将来のことは誰にもわかりません。

そこで会計のルールでは、会社をいくつかのパターンにわけて、それぞれ「〇〇の範囲の繰延税金資産は回収可能だから計上OKですよ!」と決めているわけです。

そのパターンの1つが分類5なんです。

はてなさん
はてなさん
なるほど。じゃあ、具体的な要件はどんな感じ?

内田正剛
内田正剛
要件は3つあって、全部満たす必要があります。

繰延税金資産の回収可能性の会社分類5

先に結論

税法の儲けは「所得」といいますが、所得がマイナスになったら「欠損」といいます。

繰延税金資産は、将来の儲けを根拠に会計帳簿へ記録するので、「欠損」が発生していると、回収可能性の検討にあたっては、ネガティブな判断へ傾いていきます。

具体的には以下のツイートのとおりですが、要は「これまでずっと赤字で今後も赤字見込み」って会社のことです。

これだけ赤字が続くと、仮に「税法と会計のズレ(将来減算一時差異)」があっても、「来年の儲けと相殺できる(税金を安くできる)」って判断するのに無理があります。

そのため、会社分類が5になると、繰延税金資産を会計帳簿へ載せることはできなくなります。

つまり、繰延税金資産全額に評価性引当があてがわれることになります。

図解を使って見てきましょう!

(要件1) 過去3年間すべて税務上の赤字

分類5の要件

(要件2) 当期も重要な税務上の欠損金が発生

過去が大赤字でも当期は黒字であれば、ひょっとするとズレが解消する将来は黒字かもしれません。

そんな視点から、要件の2つ目は設けられています。

過去3期だけじゃなく、当期も重要な税務上の欠損金が発生しないといけません。

(要件3) 翌期も重要な税務上の欠損金が見込まれる

過去3期・当期だけでなく、翌期も重要な税務上の欠損金の発生が見込まれる必要があります。

(結論) 繰延税金資産の回収可能性の判断

分類5の改修可能性の判断

分類5に該当すると、「繰延税金資産は全額回収可能性なし」となります。

会計と法人税のズレ(将来減算一時差異)をベースに計算したら理論上は30円前払いであっても、将来税金を払う見込みが立たないので、「前払いじゃない」という判断になるわけです。

疑問

はてなさん
はてなさん
3つの要件について、いくつか質問があります!
内田正剛
内田正剛
順に答えていきますね

税務上の欠損金って何?

法人税の別表四で計算した所得がマイナスということです。

会計の最終利益が損失でも、法人税の所得がプラスならダメということです。

例えば、損金にならない投資有価証券評価損が多額にある場合は、別表四で加算調整されて所得が出てしまいます。

どれくらいなら重要なの?

会計基準・適用指針では、具体的に規定されていません。

詳しくは監査人との協議になりますが、(私見ですが)少なくとも例年の利益水準の10-30%あたりの欠損なら議論の対象になるのではないでしょうか。

翌期がV字回復する場合もあるけどOK?

はてなさん
はてなさん
要件1も要件2も満たすけど、要件3はV字回復ならOK?

内田正剛
内田正剛
現実的には厳しいと思います・・・。

そう思いたくなりますが、監査では「これまでの実績」もチェック対象になります。

過去・当期がことごとく赤字だったのにV字回復と主張するには、かなりの確実性の高い証拠が必要になると思います。

まとめ

過去3期 + 当期 + 翌期のいずれも重要な税務上の欠損なら分類5になるので、繰延税金資産の回収可能性は原則として「なし」となります。

【次の記事】

繰延税金資産の会社分類を簡単に図解解説!税効果会計をわかりやすく

スポンサーリンク
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。