退職給付の転がし計算を簡単数値例でわかりやすく解説

「退職給付の転がし計算ってどんな感じだったかな?」たしかに、よく耳に用語なのに、計算例をあまり見かけませんよね。実務指針にも載っていないので、どうやって計算するか知りたいところです。そこで今回は、簡単な数値例を使いつつ、退職給付の転がし計算をどうするのか、わかりやすく解説します。

退職給付の転がし計算を簡単数値例でわかりやすく解説

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当記事を読むメリット

退職給付の転がし計算が理解できるようになります。

記事の目次

今回のブログ記事で解説する主なトピックを紹介します。

簡単にいうと

期末日の退職給付債務を計算するにあたり、年金数理人に期末日より前の日の債務を計算してもらい、それへ調整を加えるというアプローチを転がし計算といいます。

退職給付の転がし計算をする理由

退職給付の計算はサクッとすぐにはできないのが理由です。

計算をするには年金数理人の力を借りる必要がありますが、即座にできるわけではありません。

そこで、期末日を基準日として退職給付を計算するのは(難しければ)避けましょうという発想に立った計算方法です。

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退職給付の転がし計算のイメージ

イメージを掴みやすくするため、基準日を12月31日、期末日を3月31日とします。

基準日の退職給付債務を計算する【ステップ1】

12月31日時点での退職給付債務の計算を年金数理人に依頼します。

計算がすぐにできるわけではないので、基準日がそれでいいかどうかを(あらかじめ)監査人に知らせておいた方がいいでしょう。

計算が終わってから監査人にダメ出しされると、時間的に間に合わないという困った状況にならないとも限らないためです。

勤務費用の1年分を把握する【ステップ2-1】

退職給付債務の計算とともに、勤務費用(向こう1年間)の計算もしてもらいます。

勤務費用を按分計算する【ステップ2-2】

今回の例の場合の調整期間は1月1日〜3月31日なので、仮に勤務費用が1,200だとすれば300(=1,200÷12×3)となります。

利息費用の1年分を把握する【ステップ3-1】

冒頭の【ステップ1】で計算された退職給付債務をベースに、利息費用(向こう1年間)を計算します。

利息費用を按分計算する【ステップ3-2】

考え方は【ステップ2-2】と同じなので、仮に利息費用が600だとすれば150(=600÷12×3)となります。

給付支払額を集計する【ステップ4】

今回の例の場合、1月1日〜3月31日の間に支払われた退職金をマイナスします。

期末日の退職給付債務を計算【ステップ5】

【ステップ1】で計算した退職給付債務に【ステップ2】〜【ステップ5】を調整して、期末日(=3月31日)の退職給付債務を計算します。

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退職給付の転がし計算の計算式

転がし計算をするときの、計算式はこんな感じです。

ただ、計算式を眺めていてもイメージが掴みにくいので、先ほど解説した5つのステップを見ながら計算式を見る方がいいと思います。

また、エクセル表を作りながら計算式を見ると、理解がより進むと思うのでおすすめです。

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今回のブログ記事はここまでです。

最後におすすめの記事のリンクを貼りつつ、解説を終えようと思います。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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Podcastでもお楽しみ頂けます。

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