ステップ3で「取引価格」を計算したら、次はそれぞれの約束(履行義務)へ「取引価格」を割り振っていくのがステップ4でいきます。今回は、収益認識会計基準を理解する上で欠かせない「取引価格の配分」について、基本的な考え方を簡単にわかりやすく解説しました。
取引価格の配分とは?わかりやすく解説
複数の義務・約束のあるケースが前提
【収益認識会計基準をわかりやすく簡単に18🤔】
✅買主と取り交わした約束(義務)が複数の場合は?
→取引価格をそれぞれの約束(義務)へ配分していく💰✅割り振り方は?
→「単独で販売したら付けられる金額」で配分する
→つまりセット販売での割引を考えない
→「独立販売価格」という pic.twitter.com/ui9kXzPyxc— 内田正剛@会計をわかりやすく簡単に (@uchida016_ac) 2019年5月3日
買主との間で取り交わした義務・約束が1つであれば、「取引価格」と「義務・約束」を結びつけるだけなので簡単です。
でも実務ではそのようなパターンはレアケースで、契約の中に複数の義務・約束があるケースが大半です。
このようなときは、ステップ3で計算した「取引価格」をそれぞれの義務・約束へ配分して、それぞれの義務・約束ごとに会計処理を考えていくほうが、取引実態をあらわしています。
独立販売価格で配分
配分するときは、「独立販売価格」という金額を使います。
難しげな言葉ですが、簡単にいうと「単独で販売したとしたらつけられる価格」のことです。
セット販売などでは、値引きされるケースがありますが、そのような値引きを想定しない金額と考えればイメージしやすいでしょう。
値引の場合は?
【収益認識会計基準をわかりやすく簡単に19🤔】
✅値引きがある場合の配分は?
→「取引価格の配分」と考え方は同じ💡✅契約全体の値引き金額を「独立販売価格」の割合で配分
→割合が約束A : 約束B = 3:2で値引金額が△50なら?
→約束A:△30、約束B:△20になる pic.twitter.com/OgtlRmRHqx— 内田正剛@会計をわかりやすく簡単に (@uchida016_ac) 2019年5月3日
契約全体で値引きがあった場合も、同じ考え方を採用します。
例えば、値引き金額が△50円で、契約に含まれる約束(A,B)の独立販売価格がそれぞれ300円と200円だったとしましょう。
そうすると、値引き金額△50円は、約束Aへ△30円、約束Bには△20円が配分されるというイメージです。
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