使用権資産とは?所有権がないのに減価償却する理由をわかりやすく簡単に解説【新リース会計基準】

記事の信頼性
このブログ記事を書いている内田正剛は、週刊経営財務でデータベースアクセス数1位を獲得しています。また、ブログとあわせて発信しているYouTubeチャンネルも好評で、登録者8,700名を超えています。ご興味頂けましたら、プロフィールやYouTubeをご覧下さい😌
当記事を読むメリット
使用権資産の意味と減価償却する理由を理解できるようになります。
記事の目次
今回のブログ記事で解説する主なトピックを紹介します。
使用権資産とは
新リース会計基準の適用が始まると、これまで借手のB/Sに載っていた資産勘定が、「リース資産」から「使用権資産」へ変わります。
「使用権資産」とは、借手がリースの対象資産をリース期間にわたり使う権利を表す資産のことを言います。 今回は、この「使用権資産」のお話です。
リース-所有権は貸手にあり
リースを平たく言うと、「貸手の資産を借りて使う」ということです。
「借りて使っている」というところがポイントで、リースの対象資産の所有権は貸手にあります。
次の章で「償却」の話をしますが、「所有権が貸し手にある」という部分が、ひょっとすると「償却すること」を腹落ちさせない理由になっているかもしれません。
使用権資産-所有権なくても減価償却する理由
使用権資産の償却をする理由を理解するには、下記の流れで押さえることが近道です。
使用権資産は資産の定義を満たす
↓
使用権資産という資産を消費して収益獲得している
それぞれ見ていきましょう。
資産の定義
借手は、使用権資産を手にすることで、リースの対象資産をどのように使うか決められる権利と、使うことで経済的利益を得られる権利も手にします。
経済的利益の意味は、こちらの記事で解説しています。
いまの会計ルールでは資産は、経済的利益を獲得する可能性を持った権利と捉えられています。
例えば売掛金は、期限が来たら会社へ収入がもたらされます。
使用権資産も、リースの対象資産を使う権利ですから、その権利を使うことで、事業活動に活用し、経済的利益を手にすることができます。
つまり、使用権資産も資産だということです。
償却
事業に使う固定資産を思い浮かべるとイメージしやすいと思います。
固定資産を事業に使うと、価値が減価しつつ収益(お金)を稼ぎます。
使用権資産も同じで、リースの対象資産を使う権利という資産を事業に使って、その価値が減価しつつ収益(お金)を稼ぎます。
その状況をP/Lに表現するために、償却処理を行います。
使用権資産-減価償却のルール
従来基準のファイナンス・リース取引で「所有権移転/移転外」という区分がありましたが、これと同じようにリースを区分して、償却方法などが定められています。
(1)所有権移転リース
①減価償却方法
リースの対象資産を自分で所有していたと仮定した場合に使う方法と同じ方法
②耐用年数
経済的使用可能予測期間
③残存価額
合理的な見積額
(2)所有権移転外リース
①減価償却方法
定額法等の方法のうち実態に応じた方法
②耐用年数
原則として借手のリース期間
③残存価額
ゼロ
機械的に覚えるのは大変なので、それぞれのリースの実態に注目すると、このような処理を採用する理由が見えてくるのでおすすめです。
今回のブログ記事はここまでです。
最後までお読み頂きありがとうございました。
YouTube
Spotify