子会社株式の売却のキャッシュ・フロー計算書の作り方をわかりやすく解説

「子会社株式を売却したときに、キャッシュ・フロー計算書でどう表現するんだったかな?」子会社株式の取得よりもレアな売却で、うっかりキャッシュ・フロー計算書でどう書くかわすれちゃうことがありますよね。でも、考え方はシンプルで、「いくら増えた?」を考えるのがポイントです。そこで今回は、子会社株式の売却のキャッシュ・フロー計算書の作り方をわかりやすく簡単に解説します。

子会社株式の売却のキャッシュ・フロー計算書の作り方をわかりやすく解説

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当記事を読むメリット

子会社株式の売却のキャッシュ・フロー計算書の作り方が理解できるようになります。

記事の目次

今回のブログ記事で解説する主なトピックを紹介します。

簡単にいうと

売却の前後で、キャッシュがいくら増える・減るのかに注目します。

そのときにポイントになるのは、「売却された子会社は(連結グループの中にいたときは)キャッシュを持っていた」という点です。

子会社株式の売却の連結グループへの影響は?【全部売却】

子会社株式は頻繁に売却するものではないので、ここでは全部売却を前提に解説します。

売却の前後で何が変わる?

子会社が持っていたキャッシュがなくなる代わりに、売却代金が連結グループへ入ってきます。

例えば、子会社が持っていたキャッシュが100で、売却代金が700だったとします。

この場合、連結グループのキャッシュの増減の純額は600です。

キャッシュ・フロー計算書でどう表示する?

ポイントは3つです。

順番に見ていきましょう。

連結範囲はどうなる?【ポイント1】

売却によって対象の子会社がどうなるのかを把握します。

今回の例の場合は全部売却なので、対象の子会社は連結の範囲から外れます。

つまり、以下の2つの変化が発生します。

1.売却代金が連結グループへ入ってくる

 →キャッシュ・イン

2.子会社が持っていたキャッシュがグループ外部へ出ていく

 →(事実上の)キャッシュ・アウト

キャッシュ・イン・フローはいくら?【ポイント2】

1と2の差額をキャッシュ・フロー計算書で表現します。

冒頭の例でいうと、600のキャッシュ・イン・フローがあった旨を示します。

表示区分はどこ?【ポイント3】

投資キャッシュ・フローの区分で、「連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入」という項目で表現します。

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子会社株式の売却のキャッシュ・フロー計算書の作り方

子会社株式を売却した収入額と、グループ外となった子会社が持っていたキャッシュの金額を集計しておけば、キャッシュ・フロー計算書で表現すべき金額は把握することが可能です。

なお、キャッシュフロー精算表をエクセルで作る場合は比較B/Sを作る作業から始めますが、作成にあたってはちょっとした工夫が必要です。

比較B/Sの増減額に子会社の売却に伴う影響が混在しているためです。

なお、キャッシュフロー精算表のエクセルの作り方(子会社株式の売却編)は別の記事で解説します。

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今回のブログ記事はここまでです。

後日YouTube動画とPodcastを公開予定ですので、お楽しみに。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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