アップストリームをわかりやすく解説!連結決算の未実現利益消去を簡単に

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「連結決算の未実現利益消去で、アップストリームの仕訳の考え方を知りたい!」ダウンストリームと混乱しちゃうので、気になりますよね。そこで連結決算の未実現利益消去をわかりやすく簡単に解説するシリーズの今回は、アップストリームをお伝えします。

アップストリームをわかりやすく解説!連結決算の未実現利益消去を簡単に

アップストリーム とは

連結グループ内の取引のうち、子会社から親会社へ商品が販売された取引のことをいいます。

つまり、上から下への取引なので「アップストリーム 」というわけです。

ダウンストリームと同じく連結グループ内の取引なので未実現利益消去が必要ですが、売り手の子会社に非支配株主がいることがあるので、少し差が発生します。


連結財務諸表はグループ外の会社との取引を損益計算書に載せるので、グループ内取引で発生した利益は、未実現利益として消去します。

アップストリームでは売り手の子会社に非支配株主がいることがあるので、消去する時に非支配株主へ按分が必要になります。

イメージ図


アップとかダウンという名前で仕訳を覚えると混乱してしまうので、こんな感じで取引イメージ図を書くのをお勧めします。

連結財務諸表は親会社が作るので、取引図を書く時は普通は上に書きます。

そしてアップストリーム という名前の通り、下から上に矢印を書きます。

また、非支配株主がいるのは子会社なのでその情報も加筆すると、取引のイメージ図ができあがります。

こんな感じでイメージ図を書けば、非支配株主への按分の仕訳が必要なのは、アップストリーム なのかダウンストリームなのかが、一目瞭然でわかります。

必要な仕訳


まず、仕繰繰仕の期末部分である繰仕を打ち消す仕訳からスタートです。

ここまではダウンストリームと同じですが、アップストリーム では非支配株主持分への按分が必要です。

連結仕訳で減らした利益の一部分を按分する発想なので、非支配株主に帰属する当期純利益は貸方に出てきます。

翌期の仕訳

翌期の仕訳は2種類あるので、順番に見ていきます。

開始仕訳

まず、過去の連結仕訳のうち利益剰余金を増減させる仕訳を抽出し、損益部分を利益剰余金に変える仕訳をします。

これは、非支配株主持分への按分の仕訳でも同じです。

そしてもう一つは、振り戻しの仕訳です。

名前からイメージしにくいですが、未実現利益消去仕訳のときの実現仕訳と同じとイメージすればオッケーです。

つまり、連結仕訳で消去した時の仕訳と逆をすればいいわけです。

慣れるまではうっかりすることがあるでしょうから、当ブログを参考に1つずつ仕訳を切っていくことをお勧めします。

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