法人税の申告書の一つ「別表4」と「別表5(1)」は、基本的な仕組みを押さえると税効果会計がよりわかりやすくなります。今回は、税効果会計の入門知識として、別表4と別表5(1)を解説します。
別表4と別表5(1)って何?
【税効果会計をわかりやすく簡単に13🤔】
✅別表4って?
→「会計の利益」を「税法の所得」へ調整計算する書類✅別表5(1)って?
→「会計の純資産」を「税法の純資産」へ調整計算する書類✅「利益」と「所得」のズレのうち「将来解消される」ものは?
→別表5(1)に記録される pic.twitter.com/qhmctvG3Ar— 内田正剛@会計をわかりやすく簡単に (@uchida016_ac) 2019年5月7日
別表4
会計の利益と税法の所得は、ともに儲けを意味しますが、考え方の違いもあってズレがあります。
とはいっても税法は「所得」を一から計算しなおすのではなく、「会計の利益」に調整を加えて「税法の所得」を計算します。
具体的には、ズレを足したり引いたりして「儲け」を計算します。
以上の計算を、別表4で行います。
別表5(1)
利益と所得がズレていると、会計の「純資産」と税法の「純資産」もズレてきます。
純資産は、「資本」と「過去の利益」の合計だからです。
ですので、会計と税法の利益(所得)のズレのうち、将来的に解消するものが別表4から別表5(1)へ集められてきます。
つまり別表5(1)は、税法版の「別表5(1)」ということです。
税効果会計との関係は?
会計と税法のズレを調整するのが税効果会計ですから、税効果会計では主に「別表5(1)」にフォーカスして「税効果会計」の勘定科目を計算していきます。
具体的にいうと「繰延税金資産」と「繰延税金負債」です。
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