繰延税金資産を計上しないのは、「いつ?」「どんな時?」なのでしょうか?税効果会計のしくみや、繰延税金資産の回収可能性を考えると理解できます。そこで今回は、「繰延税金資産を計上しないのはいつなのか?」をわかりやすく簡単に解説しました。
繰延税金資産を計上しないのはいつ?
「繰延税金資産を計上できないとき」が該当します。
考え方は、以下のとおりです。
税効果会計は強制適用
税効果会計は、「適用してもしなくてもいい」というわけではなく、「適用しないといけない会計基準」です。
ただ一方で、非上場の会社では適用していないケースが大半でしょうから、現実的には「上場会社が適用する会計基準」という見方になります。
計上しないのは「計上できないとき」
繰延税金資産は、税効果会計を適用するとほぼ必ず出てくる勘定科目です。
一方で、適用しているのに出てこないこともあります。
それは「繰延税金資産を計上しないとき」です。
繰延税金資産を計上するにあたっては、「税金の前払いが見込まれるのか?」を厳しくチェックするルールがあります。
これを会計用語で「繰延税金資産の回収可能性の検討」といいます。
検討の結果、「会社分類5」となったり、「税法の儲け(所得)が将来的に見込めない」状況であれば、繰延税金資産は計上できません。
「将来の税金を前払いした」とは評価できないからです。
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