税効果会計を調べると「繰延税金資産は税金の前払い」って解説されていますが、どういうことでしょうか?そこで今回は、「繰延税金資産は税金の前払い」の意味についてわかりやすく簡単に解説しました。
繰延税金資産は税金の前払い?
ポイントは費用を認めるタイミング
減損損失に代表されるように、会計の世界では「売る前でも」価値が落ちたと評価されたら、積極的に費用を認める傾向が顕著です。
いわゆる「見積り」がどんどん会計へ入ってきているのです。
一方の税法は、「うーん、費用はこれくらいかな?」のような見積りの費用はほぼ認められません。
「誰が見ても明らかに費用」と認められるタイミングになって、はじめて費用として認められます。
例えば、売ったタイミングです。
ズレはいずれ解消するから前払い
「費用を認めるタイミング」が違うだけなので、ズレはいずれ解消します。
つまり、税法が会計の費用を否認するのも一時的なものなので、「会計と税法のズレ」に着目するとこんな感じになります。
- ズレが発生した時:税法の儲けが会計の儲けよりも多くなり、税金も多くなる
- ズレが解消する時:税法の儲けが会計の儲けよりも少なくなり、税金も少なくなる
そのため、「ズレが発生したら」多くなった税金は「前払い」と説明されるのです。
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