収益認識会計基準は、「5つのステップ」という考え方が根幹を成していて、ほぼ全てのルールは「5つのステップ」にそって整備されています。でも、翻訳調の条文が「とっつきにくいなー」と思わせます?今回は5つのステップを2回シリーズでわかりやすく簡単に解説します。これであなたも、「収益認識会計基準は俺に任せろ!」といえますよ!
収益認識5つのステップの考え方の基本【その2】
取引価格の算定 (ステップ3)
【収益認識会計基準をわかりやすく簡単に7🤔】
✅取引価格の算定 (ステップ3)
→「売上高はいくら?」を計算する根拠の金額を計算
→会計基準では「見積り」がたくさん採用されいる✅取引価格の配分 (ステップ4)
→ステップ3で計算した金額を「それぞれの約束・義務」へ按分する pic.twitter.com/vmX2xEA17W— 内田正剛@公認会計士 (@uchida016_ac) 2019年4月28日
「取引価格」っていうとなんだか専門的に聞こえますが、要は「代金」のことです。
お客さんへ商品を売る見返りに、お金(代金)をもらいますよね?
この代金のことを、「取引価格」っていいます。
今回の例の場合は、お客さんと取り交わした約束の内容が「商品を引き渡す」っていう1つだけだったのでシンプルです。
でも実際の実務では、「〇〇って条件がついたら△△」みたいに複雑なケースもあります。
そんなケースも見据えて、収益認識会計基準では、「取引価格を計算(算定)する」って名前にしているのでしょう。
取引価格の配分 (ステップ4)
上の例では、「商品を引き渡す」という1つの約束だけでしたが、実務では3つも4つも約束を取り交わすことは頻繁にあります。
そんなときは、ステップ3で計算した「取引価格(代金)」をそれぞれの約束へ割り振っていきます。
詳しい計算は後日解説しますが、「単独で売ったらいくら?」という「独立販売価格」を使って配分していきます。
履行義務を充足する (ステップ5)
【収益認識会計基準をわかりやすく簡単に8🤔】
✅履行義務の充足 (ステップ5)
→約束を果たしたら「約束の代金」を「売上として帳簿へ記録すること」✅まとめると?
→ステップ1と2で「約束」を把握
→ステップ3と4で計算された代金が、ステップ5で「売上」になる pic.twitter.com/B2i4aqTVxp— 内田正剛@公認会計士 (@uchida016_ac) 2019年4月29日
「履行義務はわかったけど、充足って何なん?」って思うのが正直なところですよね😅
「充足」は「満たされる」とか「約束通りに果たされる」というような意味があります。
つまり収益認識の場面では、「買主と取り交わした約束を、約束通りに果たすこと」を意味します。
約束を果たしたら、代金を「売上」として会計帳簿へ記録します。
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