収益認識会計基準の用語をわかりやすく解説!これだけで理解できる

IFRS15号を元に作られた「収益認識に関する会計基準」は、理解するのがとても難しいですよね。今回は、会計基準や適用指針を理解するのに欠かせない用語を、わかりやすく解説します。

収益認識会計基準の用語をわかりやすく簡単に解説

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わかりやすく解説

 

収益認識会計基準の用語をわかりやすく解説!これだけで理解できる

 

「収益」と「認識」を分けて読むと理解できます。

 

まず収益ですが、誰にも返さなくていい財産が増えたことですが、「株主から出してもらったもの以外」といいう要件を満たすものです。

 

端的に言うとビジネスで稼いだお金のことです。

 

つぎに認識ですが、これは「会計帳簿へ載せる対象として決めること」です。

 

但し何でも決めちゃえばOKというわけではなく、会計ルールに従って判断が必要です。

 

 

収益認識会計基準の用語をわかりやすく解説!これだけで理解できる

次に「企業」と「顧客」です。

 

イメージがつきにくいですが、企業は「売主」のことで顧客は「買主」のことです。

 

企業=決算書を作っている団体のことですから、顧客はわかりやすく言えばお客さんとイメージすればいいでしょう。

 

 

収益認識会計基準の用語をわかりやすく解説!これだけで理解できる

 

ビジネスでは売主と買主は様々な約束事を取り交わします。

 

そのうち、「〇〇したら代金支払います」のような「買主にとって価値のある最小単位」のことを、履行義務といいます。

 

収益認識会計基準では、履行義務単位で会計処理を行うので、「売上を記録する単位」といってもいいでしょう。

 

収益認識会計基準の用語をわかりやすく解説!これだけで理解できる

 

収益認識会計基準でしばしば目にする「別個の財又はサービス」という用語ですが、「別個」とは何でしょうか?

 

辞書的に言うと別個は「他と切り離された別のもの」「一つ一つ分離された別のもの」という意味です。

 

ですから別個の約束は、例えば約束Aと約束Bがあったとしたら、「約束Bが果たされなくても効果をビジネスに活かせる」し、「約束Aが果たされなくても約束Bを果たせる」ことになります。

 

収益認識会計基準の用語をわかりやすく解説!これだけで理解できる

 

近年の会計ルールで頻繁に目にする「便益を享受する」という表現。

 

これも、2つに分けて理解すると、イメージしやすいです。

 

まず最初の便益は「収入が増える」とか「支出が減る」という意味です。

 

次に享受ですが、これは「得になることを得る」とか「得になることを手にする」という意味です。

 

ですから便益を享受するとは、「買った資産やサービスの効果を事業に使って収入が増えたり、支出が減ったりすること」をいいます。

 

 

収益認識会計基準の用語をわかりやすく解説!これだけで理解できる

充足という言葉も、収益認識会計基準で頻繁に目にします。

 

辞典的には「満たす」という意味ですので、会計的に言うと履行義務の充足は「買主と取り交わした通りに履行義務を果たす」という意味になります。

 

解説

収益認識って何?

「売上を会計帳簿へ載せること」をいいます。

 

主な検討ポイントには、「いつ載せるのか?」「いくら載せるのか?」があるので、おって当ブログで解説してきますね。

 

 

契約を識別する

「対象は〇〇ですよ」と決めることを、「識別する」といいます。

 

収益認識に関していうと、ある売上をいつ・いくら会計帳簿へ載せるかを検討するときに、「対象になる契約は〇〇ですと特定すること」と考えればいいでしょう。

 

便益を享受する

近年の会計は、資産に「お金を稼ぐ能力」を求めています。

 

つまり、会計帳簿に「資産100円」と載っていたら、「少なくとも100円以上のお金を稼ぐ能力がある」と評価されていることを意味します。

 

この考え方をベースにして考えると、「便益を享受する」もイメージがしやすくなります。

 

つまり「便益を享受する」とは、「その資産を売ったり使ったりすることで、会社へお金がもたらされる」という意味になります。

 

 

 

別個

「他のものから独立したもの」という意味です。

 

収益認識にでは、「他の義務や約束とは別のもの」という意味で、用いられています。

 

イメージとしては、「他の約束を果たしていなくても、その約束さえ果たせば、買主からお金をもらえる単位の約束」のような感じです。

 

 

収益認識5つのステップの考え方の基本をわかりやすく簡単に【その1】