会社の業績や将来見通しが悪化した時に、税効果会計で「繰延税金資産を取り崩す」が出てきますが、どういう処理でしょうか?結論は、「税金の前払いと見込めなくなったこと」なので、今回は「繰延税金資産の取り崩しとは何か?」をわかりやすく簡単に解説します。
繰延税金資産とは税金の前払いと見込めなくなったこと
【税効果会計をわかりやすく簡単に57🤔】
✅繰延税金資産の取り崩しとは?
「税金の前払い」と見込めなくなったこと✅つまり?
→「前払いと見込める」から繰延税金資産
→将来の儲けの見込みが少なくなったら?
→税金支払見込みも減少
→「前払い」と見込めなくなる
→取り崩す pic.twitter.com/kVyHo9yrxH— 内田正剛@会計をわかりやすく簡単に (@uchida016_ac) 2019年6月11日
将来払う税金よりも少ないから「前払い」
会計と税法では、費用をOKするタイミングにズレがあることが少なくありません。
そのため、会計の立場から見ると、税金が会計的に適切と思う金額よりも「一時的に」多くなることがあります。
この「一時的に多くなること」を会計では、「税金を前払いした」と捉えます。
「税金を前払いした」と考える前提として、ズレが解消する時に「前払いの金額以上の税金を払う見込み」である必要があります。
将来払う税金よりも少なかったら、「前払い」ではないからです。
前払いと見込まれなくなったら繰延税金資産の取り崩し
「前払い」を前提に「資産」として認められていたので、「前払い」と見込まれなくなったら、資産ではなくなります。
つまり、「繰延税金資産」の金額を減らさないといけません。
これを、「繰延税金資産の取り崩し」といいます。
資産を減らす時の相手勘定は「費用」ですから、取り崩すと利益が少なくなります。
繰延税金資産を赤字で取り崩す理由は?
考え方は、当ブログ記事の通りですが、具体的な考え方は以下の記事で解説しています。
繰延税金資産とは?ここまで「繰延税金資産」のことを理解している前提で解説してきましたが、
「あれっ、何だったっけ?」
と感じられたら、以下の記事をチェックしてみてください。
ここまで解説した内容を、YouTube動画でまとめています。