リース資産の計上金額の計算方法はどうするかわかりやすく簡単に解説

「リース資産の金額はいくらにしたらいい?」「計算方法はどうする?」ファイナンス・リース取引の判定が理解できたら、次は仕訳の金額が気になりますよね。そこで今回は、「リース資産の計上金額」に注目して、計算方法はどうするかわかりやすく簡単に解説します。

リース資産の計上金額の計算方法はどうするかわかりやすく簡単に解説

記事の信頼性

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当記事を読むメリット

リース資産の計上金額の計算方法が理解できるようになります。

記事の目次

今回のブログ記事で解説する主なトピックを紹介します。

簡単にいうと

計上金額の考え方

2つのリース取引のうち、リース資産をB/Sに載せるのはファイナンス・リース取引です。

では、ファイナンス・リース取引でB/S計上する金額はいくらなのかですが、2つのポイントに注目しつつ、計上金額を決めていきます。

1つ目がリース会社の購入価額を把握できるかどうかで、2つ目が所有権移転or移転外です。

2種類のファイナンス・リース取引

所有権が移転するものとしないものの、2通りのファイナンス・リース取引があります。

つまり、現在の会計ルールではリース取引を合計3つに分けているということです。

資産計上するのは(いまのところ)ファイナンス・リース取引ですが、リース資産の計上金額についても、2種類のファイナンス・リースそれぞれについて少し違いがあります。

所有権移転と所有権移転外の違い【入門知識】

リース契約で、所有権がリース会社からユーザーへ移る権利が認められているか否かで判断します。

具体的には、以下のような権利がユーザーに認められているかに注目します。

  • 所有権移転条項
  • 割安購入選択権
  • リース資産はユーザーの特別仕様のもの

 

該当すれば「所有権移転ファイナンス・リース取引」となり、それ以外は「所有権移転外ファイナンス・リース取引」となります。

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所有権移転ファイナンス・リース取引

計上金額を決める手順

2つのステップを経て、計上金額を決めます。

本来はリース会社の購入価額で計上すべきだからです。

リース会社の購入価額が把握できるケース【ステップ1】

もし、リース会社がメーカーから購入した購入価額を把握できるのなら、その金額でリース資産を計上します。

とはいえ、リース会社もビジネスで資産をユーザーへ貸しているわけですから、なかば手の内(=利益とか)を見せてくれるケースはかなり限定的だと思います。

リース会社の購入価額が把握できないケース【ステップ2】

わからない場合は、なんらかの方法で計算します。

会計ルールでは、以下のいずれか低い方の金額を計上金額としています。

ユーザーにとって、見積現金購入価額は「資産側の金額」で、リース料総額の割引現在価値は「負債側の金額」です。

両者のうち、いずれか低い方の金額を使いましょうという発想です。

見積現金購入価額【金額その1】

仮に現金で買ったとしたらいくらなのかを見積もった金額です。

リース会社がメーカーから買った金額がわからないときに、「リース会社が買った金額に近い金額」と位置付けて、ファイナンス・リース取引の判定をします。

詳しくはこちらのブログで解説しています。

リース会計の判定手続をするときに見積現金購入価額が出てきますが、意味や計算方法はご存知でしょうか?「なんとなくわかるんだけど」という方がいらっしゃるかもしれません。そこで今回は、リース会計の見積現金購入価額をわかりやすく簡単に解説します。

ファイナンス・リース取引の判定だけでなく、リース資産の計上金額でも使われうるものです。

リース料総額の割引現在価値【金額その2】

ユーザーの「今すぐ払えない」を調整する役割を担うのがリース会社なので、リース料には利息相当額を含めています。

リース料総額はファイナンス・リース取引の判定で使う情報ですが、利息が含まれていては実態に合った判定ができません。

そこで、割引現在価値を計算するというわけです。

リース料総額の割引現在価値は、ファイナンス・リース取引の判定だけではなく、所有権移転ファイナンス・リースの資産計上額でも使います

リース料総額の割引現在価値は、こちらのブログで解説しています。

「リース料総額の割引現在価値計算ってどうするの?」確かにぱっと見は難しそうですが、考え方とか計算方法がわかれば、シンプルですよ。そこで、リース会計を図解でわかりやすく簡単に解説するシリーズの今回は、リースの現在価値基準の計算方法を、割引率の考え方とともにお伝えします。

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所有権移転外ファイナンス・リース取引

計上金額を決める手順

所有権移転の場合と同じく2つのステップを経て、計上金額を決めます。

但し、所有権移転の時と少し違いがあるので、少し注意が必要です。

リース会社の購入価額が把握できるケース【ステップ1】

「比較」をした上で計上金額を決めるのが、所有権移転の時と違います。

具体的にいうと、以下のいずれか低い方を、資産計上額とします。

  • リース会社の購入価額
  • リース料総額の割引現在価値

 

所有権移転のときと判定に少し差があるのは、リース期間が終わった後に、リース会社が資産を売却する可能性を想定しているためです。

売却が想定できるのなら、リース会社の買った金額を下回る金額でリース料を設定していることも考えられます。

つまり、所有権移転外ファイナンス・リース取引では、ユーザーに対してリース期間にわたってリース資産を使う権利を売買していると考えるというわけです。

そうすると、単純にリース会社の購入価額を使うのではなく、いずれか低い金額を使って計上金額を決める方が実態に合っていると考えます。

なお、割引現在価値の計算はこちらで解説しています。

リース会社の購入価額が把握できないケース

わからない場合は、以下のいずれか低い金額を計上金額とします。

  • 見積現金購入価額
  • リース料総額の割引現在価値

 

わからない以上は、ユーザーが把握可能な金額を使って計算せざるを得ないという発想で、所有権移転ファイナンス・リースのときと同じ考え方です。

なお、見積現金購入価額については、このブログで解説しています。

リース会計の判定手続をするときに見積現金購入価額が出てきますが、意味や計算方法はご存知でしょうか?「なんとなくわかるんだけど」という方がいらっしゃるかもしれません。そこで今回は、リース会計の見積現金購入価額をわかりやすく簡単に解説します。

また、割引現在価値の計算はこちらで解説しています。

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今回の記事はここまでです。

最後におすすめの記事のリンクを貼りつつ、終わりにしたいと思います。


最後までお読み頂きありがとうございました。

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