収益認識に関する会計基準の基本用語のひとつ「別個」「履行義務」ですが、イメージがつかみにくいですよね。そこで今回は、別個の履行義務とは何で要件をわかりやすく簡単に解説しました。
別個の履行義務とは?
わかりやすく簡単にいうと?
【収益認識会計基準の基本をわかりやすく簡単に46🤔】
✅別個の履行義務とは?
→他の義務(約束)と切り離された別々のもの
→支払いに「他の義務(約束)が果たされたか?」が影響されない✅なんで?
→他の義務(約束)と支払いがリンクしていたら「別々」とはいえないから✅要件が2つある pic.twitter.com/msCjmIx4ej
— 内田正剛@会計をわかりやすく簡単に (@uchida016_ac) 2019年5月21日
「別個」は、「他のものと切り離された別々のもの」とか「一つ一つ分離された別のもの」という意味です。
これを「履行義務」とか「約束」に関していうと、「履行義務Aのお金をもらえるかどうか?」が「履行義務Bを果たしているか否か」と関係がない状況のことをいいます。
逆に、AとBの「義務を果たしたかどうか?」と「支払」がリンクしているのなら、AとBは「別個」ではないのです。
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2つの要件は?
【収益認識会計基準の基本をわかりやすく簡単に47🤔】
✅別個の履行義務の2つの要件?
✅(1)両義務は「セットで果たされて初めて価値がある」
✅(2) 両方の義務は一緒じゃないと果たせない
→オフィスビルの建設など
→外装・内装だけ果たすのは困難 (どちらかを人の手借りる必要あるので) pic.twitter.com/RUXqhntcUh— 内田正剛@会計をわかりやすく簡単に (@uchida016_ac) 2019年5月21日
では、どのようなときに「履行義務・約束」は「別個」といえるのでしょうか?
収益認識会計基準では、2つの要件を満たない場合は「別個の履行義務」と判断するとしています。
セットに価値がある (要件1)
履行義務Aと履行義務Bをともにセットで果たして初めて、ビジネス上の価値がある場合です。
このような状況では、「実態を表すのが会計」という考え方に忠実に従うのなら、「セットで価値がある」=「両者は別々ではない」と考えるべきです。
一緒じゃないと義務を果たせない (要件2)
オフィスビルの建設を請け負った場合、「外装」「内装」「電気設備設置」などの様々な義務があります。
それぞれを単独で果たすことは可能ですが、その代わり他の義務を誰かが果たさないと、買主が「オフィスビル」を手にすることができません。
つまり、オフィスビルを引き渡すには「外装」「内装」をセットで果たす必要があるのです。
現実的には、「一緒じゃないと義務を果たせない」といえます。
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